OHRミキサーによるダマ解消の実績ご紹介
粉体を液中に均一分散させる工程は、液体の入ったタンクの中に粉体を投入して、撹拌機を回して液中になじませるのが一般的です。しかし、粉体が塊(かたまり)のまま液体に触れると、その表面だけが濡れて固化し、内部への液体侵入がブロックされて、いわゆるダマ(ままこ)になってしまうことがよく起きます。
そしていったんダマになってしまうと、ダマ潰しに有効だとされているノコギリ歯状の「ディスパー撹拌機」を使っても、なかなか潰せるものではありません。
以下に、ダマが含まれたスラリーをOHRミキサーに通すことによってダマを解消できた実績例を2つご紹介します。
1) 電子部品メーカーの例:
この会社では、トルエン中に増粘剤(粉体)を微分散させて塗工液を作っていますが、撹拌機でトルエン中に増粘剤を混ぜるとダマだらけになってしまう、というありさまでした。
その状態のスラリーをOHRミキサーに複数回通すと次第にダマが消えていき、分散された増粘剤によって粘度が増していって、所要の粘度に到達したため合格と判定されました。
2) 光学機器メーカーの例:
この会社では、水中で粉体の研磨材がダマになってしまって、困っていました。
ダマ混じりのスラリーを、OHRミキサーに0.3MPa圧で複数回通したところ、「ダマ取りに非常に効果があった」と高い評価を受けました。
基本的なやり方
粉体の液中分散にOHRミキサーを使う場合のやり方は、ごく単純化していいますと、以下のとおりです。
下ごしらえ段階:
液なじみの悪い粉体の場合、ただ単に液体に投入しただけでは液面に浮いたままになって、スラリー(液中に固体が混合された状態)になりません。そのような状態では次のステップ(スラリー用ポンプでOHRミキサーへ供給する)に進めませんので、液中に粉体を強制的にもぐり込ませる段階では撹拌機の力を利用します。
ただし、対象の粉体が液になじみやすい性質の場合には、撹拌機を使わずとも済むかもしれません。
料理本番段階:
スラリー用ポンプを使って、スラリーをOHRミキサーに送り込んで、粉体を液中に均一分散させます。
凝集した微粉体をほぐす解砕テーマであれば、一瞬の打撃力が加わればバラバラに再分散されますのでワンパスで済んでしまうケースがほとんどですが、「ダマ取り」は粉体表面だけが濡れて硬化したものを潰す必要がありますから、基本的には循環運転が必要です。
ダマ取り効果を実地にお確かめください。テスト用のOHRミキサーを、無償でお貸出しいたします。ただしスラリー用ポンプは、必要な性能を個別案件ごとにお示ししますので、お客様側でお手配ください。
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